• 2016/06
  • 17 Friday
  • 21:50

HARD EIGHT 08

SPEEDFUL EIGHT



理由。
多くの場合、人は理由を探し知りたがる。
問題が起こった際に、その理由を知る事で、
問題の解決に向かったり納得したりする。

しかし、解決するべきは理由よりも原因であり、
よく勘違いしがちだが、原因と思う事は、
その実、単なる理由でしかなかったりするもので、
理由と原因は別の場所に存在する。

そして、やはり。
多くの場合、理由には個人感情が付きまとう。

渡米の度に思うのは、
アメリカじゃなきゃならい、そんな理由は何処にも無い。
寧ろ、海外じゃなきゃならい、そんな理由も無い。
転がし続けたら、其処に道が拓けたってだけの話だ。

それが昔はパリだったし、今はアメリカって、
結局は、自分がやりたくて世界戦やってる、俺。

でもね。
17年間もこんな仕事してると解るのは、
シルバーアクセサリー業界の未熟さってヤツだし、
創り手ってヤツの理解のされ無さってモンでね。

原因は其処にあり、理由は現在の日本じゃ無理だから。

此処で話をもう一つ付け加えると、
原因や理由と、責任はやはり別の場所に在り、
責任には必ず、証明が必要とされる。

原因や理由がどうであれ、
こんな旅を続けてんのは、国内じゃ満足出来ない、
そんな自分の責任だし、其れを受け入れられないのも、
スタイルを変えないで転がす自分の責任だ、俺。

「悪者だれだ?」をしたいなら、
ファッションやシルバーアクセサリー業界、
世相やメディアや景気や政治だのと、
幾らでも悪者にして責任逃れは可能だろう。

自分がしている旅を、
受け入れられなかったり理解されない事に、
歯痒さを感じないと言えば嘘になるが、
其れは誰かが悪いでも、誰かの責任でもない。

こんな旅、こんなスタイルで生きてる自分の責任だ。

原因は判ってる。理由も解ってる。
それでも、変えられずに転がし続けてきた責任を
どうやって証明するかが、何が何処へ行くかって事だ。

例えば、
旅を続ける事で、ボストンのコンベンションに招待され、
旅を続ける事で、LAにショールームを構える様になり、
旅を続ける事でしか出来ないクリエイションをしてきた。

HARD EIGHTって旅は、
そんな何処かへ行った何かが、どう繋がって、
運任せで旅を続けてられるか?って賭けでしかなかった。
8ヶ月間、ダイスを転がして賭け続けた旅は、
再びボストンでのコンベンションに繋がり終わった。

何処かへ行き創り出した何かが、
何処かへ行き何かへ繋がる。
その繰り返しが、どんな結果を残すのかは、
終わってみなけりゃ解りゃしない。

原因と理由、責任と証明。
道が拓けない原因や理由はいつでも在るが、
道が拓けるのは責任と証明を果たした者がいるからだ。
  • 2016/06
  • 16 Thursday
  • 22:40

HARD EIGHT 07

SOLID,BATTLE FIELD





話の発端は、2015年の9月に遡る。
LAのFAKTORYでART WALKへの参加を決め、
展示会の為に日本に戻る機内で、何となしに、
本当に何となしに、頭にアイデアが浮かんだ。

シルバーアクセサリーに於ける勝敗とは何か?

当然、アートやファッションと同じ様に、
シルバーアクセサリーも単純に物だけの勝利は、
個人の中にある美意識・価値観でしか決めれない。

もしも、売り上げが絶対的な勝利で、
最高で本物のブランドやクリエイションなら、
創り手は誰もが其処を目指すのだろうが、
表現の世界は、そんなに単純なモンじゃ無い。
寧ろ、勝利なんてものすらが必要無い世界だ。

然し、そこに創り手がライブで介在したら?
短時間にクリエイティビティと技術を打つけ合ったら?
果たして、どんな結果が出るのだろうか?

最初に軽く話をしたのは、SFDの古谷巨匠だったと思う。
その次が、リーダー日山が東京に来た際に話して、
その日の夜に、DUAL FLOWの杉山大先生。
そうやって話をしていく内にルールが固まってきた。

ルールは兎に角シンプルな方が良い。
複雑化すれば、ただでさえ判り難い勝敗が見えなくなる。

本当のトコを書けば、勝敗は創り手が解ってりゃいい。
やり合えば、嫌でも思い知る部分ってのが在る。

きっと、対戦してくれた皆んなが感じたのは、
時間の短さ、足りなさだろうと思う。
でも、俺とやり合うなら、SOLIDルールが基準だ。

勝手な事を言わせて貰えば、
このスピードでやれない、地金でやれないなら、
ライブクリエイションで世界戦やる資格が無い。

いつか、俺の旅なんかを遥かに超えて、
世界戦やってくれるクリエイターが出てくる筈だ。
コレは予測じゃなくて、日本人としての願いに近い。
そん時は、俺なんか軽くブッ飛ばせる様な、
そんな奴が出てきて欲しい。
そう願ってる。

だからって訳じゃないが、
出来る限り多くの道を切り拓いておきたい。
誰が辿るでもないかも知れないが、
誰かが行こうと思う切っ掛けになるかも知れない道。
何処かで創り出した何かが何処へ行くのか?
その答を、繋いでおきたい。
  • 2016/06
  • 15 Wednesday
  • 20:50

HARD EIGHT 06

勝手にしやがれ



ANOTHER MASH UP



2016年に入っての動きは、正直シツコイ気さえした。
「勝手にしやがれ」は、タイトル通りに勝手な話で、
ブランドやクリエイター、アーティストに断りなく、
勝手にその相手に向けてクリエイションをする。

まぁ、この企画自体は、PIECES OF JUNKの最中に、
ギャラリーでジバゴと話してて持ち上がった。
シツコイぐらいにギャラリーでクリエイションしてて、
それでもまだ何か足りない気がしてたからか、
それとも2月のLA行きが決まって間を空けたくなかったか、
勝手に考えて勝手にやって勝手にさせて貰った。

ANOTHER MASH UPについての内情は、
対外的な事を考えれば、素直な話は避けるべきだろうが、
元より隠す気も無いので書かせて貰うと、
旅を長期にすると、イベント会場の無さに困る。

SHOP側の事情というか、俺のスタイルとの合わなさ、
正否を問うまでも無く俺が悪いのは承知だが、
それにしてもイベントスケジュールが組み難い。

言葉が間違っているかも知れないが、
現在のファッションの主流的な部分は、
汗臭さとか泥臭いモノを排除した感じの傾向が強く。
アクセサリーの方は、クラフトと密室系に傾いている。

モードやアメリカントラッドのジェントルな部分、
サーフやリラックスな爽やかさの系統は、
一昔前のバイカーやアメカジとは大きく違う。
其処に合わせるアクセサリーとなってくると、
インディアンジュエリーの様なクラフト系か、
モチーフよりも金属の質感で魅せてくモノになる。

ところが、シルバーアクセサリーの業界は、
商売的にファッションに合わせているトコ以外は、
工房という密室でワックスを捏ねくりまわす、
魔界村みたいな系統が多く新規で出てくる。

互いに独自の歩みだし、時代性なんてそんなモンだが、
変わらずに旅を繰り返してる俺にとっては、
旅先が減るって意味では少々動き難い。

依頼があれば、どんなスタイルの仕事だろうが受けるが、
旅のスタイルを時代に合わせて変える気がないので、
仕方が無い事だとは捉えちゃいるがね、俺。

何れにしても、自分の技術が通用しなくなったなら、
旅を終わりにすれば良いだけの話だし、
何処かへ行き何かを創る。それだけの事だ。

それだけの為に幾つかのアパレルブランドに協力して貰い、
それだけの為にこの旅で3度目の渡米となり、
ただそれだけの事を、それだけ以上にする為に、
フィールドを変えた旅先へと道を繋ぐ。

  • 2016/06
  • 14 Tuesday
  • 22:25

HARD EIGHT 05

PIECES OF JUNK





価値観ってモンが全て等しいならば考えは変わってくる。
スポーツに置き換えてみれば簡単な話だが、
オリンピックで一番価値を持つのは、金メダルだ。
努力や才能がどうあれ、結果に価値を定め、
その定めに従って物事が一丸となって動くけらこそ、
スポーツは美しく、人々を魅了するのだと思う。

しかし、定められた金メダルという価値は、
必ずしもその後の人生を豊かにするかと言えば、
そうはならないのが選手にとって辛い側面でもある。

良い試合、名勝負、記録よりも記憶に残る選手。
何よりも重要だったはずの試合に勝つ事とは違う側面が、
世渡りに於いては必要になったりもするのは、
金メダルという定めに従って力を発揮した後に、
その瞬間よりも遥かに長い人生が待ち構えてるからで、
悲しいかな、限定された時と定めの頂点は一生は続かない。

前置きが長くなり過ぎた、先を急ごう。

長い期間の旅をしようとすると、
どうやって旅のテンションを落とさない様にするか?
その部分に意識というか価値観が持っていかれる。

旅のテンションの落とさない為に一番必要なのは、
クリエイションとその内容なのは間違いないが、
同時に、環境と状況が大事になってくる。

一言で表すならば、よりテンパったヤツが良い。

例年、年末のイベントや業務ってのは締めに向う。
商売的な事を見てりゃ判り易いもんだが、
年末は在庫を捌いて、限定アイテムだの何だのと、
至極常識的な流れ、定めに従って物事は動く。
その一丸となって動く様にまた、人々が煽られて、
年末の独特な空気感ってヤツが生まれてる。

誰もが忙しい年末に、テンパった状況でなんか、
クリエイションがどうのこうの考えたくはない。
通常業務に勤しんで然るべきなんだろうよ。

だから、2015年12月のイベントは、
完全に自分の為の15日間だった、俺。

旅のテンションを落とさないってのは因果なモンだ。
インプットとアウトプットを繰り返して転がり続ける。
そうしてると、現在の自分の位置が判らなくなり、
リセットしたくなっても、すればテンションが落ちる。

転がし続けるしかない。創り続けるしかない。
きっと誰にも認められない価値観の中で、
次のポイントに向けて道を繋いでた。
  • 2016/06
  • 13 Monday
  • 20:25

HARD EIGHT 04

JAPAN ROAD





世相や景気ってのは、否応無しに流れを変える。
長く旅を続けちまってると、流れの速さを感じ、
移り変わってく人や街や空間に対して、
変わらずにやってる自分の愚かさを感じる事もある。

正解か間違いかだけが答では無いのだが、
一般的には、間違いを繰り返す者が愚か者となる。
今日の正解が明日も正解とは限らず、
昨日の間違いが今日も間違いとは限らない。
それでも、今日の間違いを明日の正解にするのは、
行動し続けている者だけに与えられた権利だ。

街から街へと転がりクリエイションを繰り返す。
ただ其れだけがしたいってのは、SHOP側には魅力が無い。

解ってんなら他に何かしら用意しろって話なんだろが、
基本的にこの旅では、特に何も用意する気が無かった。

元々は、2015年のツアーは色々と用意する気があった。
SPEED SPECTERとして7年間旅をして、
愚かさも極まったぐらいに繰り返してきた中で、
イベントを開催させて貰うSHOP側の都合や意向、
俺個人では無く、ウチの組織としての都合や意向、
その合致のいく内容や企画と演出ってのを用意してた。

しかし、前述した通りに組員が一人欠けて、
旅のスタイルやベクトルが大きく変化した中で、
またも愚かに転がり続ける事にした、俺。

これは他のブランドの誰かに、
直接質問した事も無いので正確さは無いが、
巷のシルバーアクセSHOPとかで行われている、
イベントやツアーに明確なコンセプトを感じないし、
スタイルだのベクトルだのを練ってるとも思えない。

こう書くと他のブランドのツアーやイベントを
否定してるかの様にも捉えられそうだが、
そうではなくて、其れが今の正確なんだと思う。

リスクやコスト、利益や集客を考えれば、
ブランドとしての必要不必要は自ずと見えてくる。
其れに従って行動すれば、 今の正解に至る。

従えるヤツは立派だ。
ダイスを転がして旅を続けるなんて気ままさは、
従えない愚かさの最たるモンだと知りながら、
クリエイションを繰り返してダイスを転がす。

そうして転がした先が、
2015年12月の無茶苦茶なイベントに繋がる。
  • 2016/06
  • 12 Sunday
  • 22:20

HARD EIGHT 03

LOCAL MASH UP




転がしたダイスの目が気に入ろうが入らなかろうが、
次のポイントへ向けて繋ぐ道筋を立てなきゃならない。

LAのFAKTORYでART WALKに参加が決まったが、
正味一ヶ月チョイで再び渡米となると、
其処までの間に他のイベントをブッキングは厳しい。
自分トコ以外のスペースを無理矢理に付き合わすより、
最もLOCALな空間に限定して密度を濃くする。

LOCAL MASH UPの形式でART WALKへと繋いだのは、
そんな意識が強かったってのが正直なトコだったが、
もう一つは、業界的な意識の低さって部分でもあった。

こーゆー旅だのツアーだのイベントだのってやってると、
其れが長くなればなる程、周りのおざなり感が増してくる。

緊張感とかモチベーションの低下と言い直しても良いが、
特に俺みたいな自分勝手な旅を続けちまってると、
売り上げだの集客だのを考えなくなってるせいか、
会場となるSHOP側のモチベーションは良くない事が多い。

限定アイテム、ワンメイク、新作、カスタム、ノベルティー。
雑誌の広告、フライヤー、ネット広告、SNS。
全ては計算と計画性で、売り上げや集客が決まってくる。

自分勝手で、行き当たりばったりのスケジュール。
会場で何をやるかと言えば、インプロビゼーション。
そんな旅に、売り上げも集客も見込める訳もない。
俺が販売側のプロとしてやっているならば、
当然、イベントのブッキングは受けないだろう。

もしも、SHOP側からイベントをやる意味や、
SHOP側にとっての利益を問われたなら、
リアリズムとその面白味としか返せない。

でも、其れが旅をしてライブでクリエイションをする、
一番重要な部分だし核だと信じ続けて、
何処かへ行き何かを創ってる、俺。

まぁ、理想や信念なんてのを他人に押し付ける気は無い。
無理矢理と無茶苦茶はいつでも自己責任だ。

REFUSEのGALLERY.GARAGE。
そして、LAのFAKTORYでのLOCAL MASH UP。
その流れから、国内のロードへと転がる先を繋いでいった。
  • 2016/06
  • 11 Saturday
  • 23:35

HARD EIGHT 02

LA FAKTORY





2016年の4月が終着点だと決まったところで、
8ヶ月間の予定が何も無しで過ごしてちゃ、
ツアーとか、旅してるとかなんて言えたもんじゃない、俺。

特にアメリカって国を旅し始めてから、
年々、旅の目的を明確にして、道を拓いていってる中で、
他に何も無しで旅をする気なんてありゃしなかった。

ボストンで転がしたダイスが出した目に、
繋げる為のダイスを転がすのはやっぱり、
LAの拠点FAKTORYでしかないと思ってた。

FAKTORY自体はイベントや、その時の製作状況で、
都度、内装やセッティングを変化させているので、
この時の滞在中も製作と同時進行で、
常にDIYな大工作業が行われていたんだが、
其れは、FAKTORYとしてのイベントに向けてだった。

FAKTORYの在るLAのARTエリアでは、
定期的にスタジオを開放して行われるイベントがあって、
そのイベントART WALKの話は、
前々からKOMY君に聞かされていた。

LAでは、FAKTORYで活動しているので、
過去のART WALKにも自分は参加せずとも、
アイテムだけは展示して貰ったりたりはしてたし、
其れについての反応や評価なんかも聞かされてた。

FAKTORYでKOMY君と並んで製作に勤しんでる中で、
KOMY君が俺の作業をメインにしたらどうか?と、
次のART WALKについての企画を話し始めた。

二つ返事でOKってヤツで、次のポイントへ繋ぐ。
このHARD EIGHTって旅の中での絶対のルールは、
何が何処へ行くのかを止めない事だった。

具体的に書くならば、終着点が決まった時点で、
旅の期間中に出た話や企画やイベントの誘いは、
全てを旅のポイントとして繋いでいく事だ。

KOMY君とのいつものノリで決まってくポイント。
そんなダイスの転がし方で、10月にも渡米が決まった。
  • 2016/06
  • 10 Friday
  • 14:40

HARD EIGHT 01

BOSTON TATTOO CONVENTION





旅に先立って、
毎回参加していたコンベンションからの招待が来た。
其れが確か、2015年の6月に終わり頃。

旅の何もかもが白紙になってたのもあってか、
ツアーって形式じゃなくても、単発で参加するか?
其れとも別のコンベンションも絡めてツアーするか?
そんな考えが一ヶ月は頭の中を巡っていたが、
HARD EIGHTってタイトルを決めた頃には、
新しいベクトルとスタイルが決まってた。

このボストンのコンベンションが、最初に転がすダイスだ。
何も決めずに参加して、後は何が何処へ行くのか?

行動の中にこそ真実が在り、行動の先にこそ未来が在る。
本当に荒野に道を拓くなら、予定調和はありゃしない。
何も予定せず、何も決めずに進んだ先に、
何も無いなら旅を終りにすれば良いだけだ。

毎年、参加する度に良い結果を残せてるボストンだが、
評価の良さとは別に、旅の行先を決める何かを求めてた。
そんな気持ちがあった所為なんだか、唯の偶然か、
コンベンションの主催者、NATから相談を持ち掛けられた。

2016年の4月にもコンベンションをやりたいんだが、
良かったらまた参加して盛り上げてくれないか?

旅の行先を探してた俺に、断る理由は無かった。

他にも、LAメキシカンギャングのアンジェロ。
サンフランシスコのジェイソン、ボストンのスティーブ。
新しく、「一緒に仕事しないか?」って誘いがあり、
旅する先が色々と見えてきた。

この時点で、HARD EIGHTって旅の終着点、
何を何処まで転がす必要があるのかが決まり、
次のダイスを転がす為に、LAのFAKTORYへと向かった。
  • 2016/06
  • 09 Thursday
  • 00:20

HARD EIGHT 00



長い長い旅が終わって、
どんな旅で何が何処へ行ったのか、
旅の時間を反芻しながら過ごす日常。

旅の終わりから二ヶ月近くが経ち、
少しずつ旅の話をしてみようと思う、俺。

旅のコンセプト、HARD EIGHTってツアータイトルは、
ポール・トーマス・アンダーソンの監督デビュー作、
大好きな映画のタイトルから拝借した。
元々は、ギャンブル用語になるこの言葉は、
揃う確率の低いダイスの目を意味しているんだが、
旅の始まりに、意味合いも含めてピッタリだった。

1年程前、SPEED SPECTERとして8度目の旅に先立ち、
MAKING FUCKERと言う懐かしいタイトルで、
旅のスタイルを決める為のイベントをやった。
少なくとも、旅を続けてる俺にとっては、
とても重要な事だったし、スタイルもベクトルも定まって、
後はスケジュールを決めていこうって矢先に、
10年以上アシスタントを務めてた男が失踪した。

アイツが消えた理由は…………………。
まぁ、其れはどうでも良い事だ。
居なくなったモンはそれまでって事でしかない。

しかし、ウチみたいな少人数の組織での人員欠落は、
結果的に様々な予定の変更を余儀無くさせられる。

旅のスタイルもベクトルもスケジュールも、
全てが白紙に戻ったのが、昨年の7月だった。

まぁ、今更ながらに自分の性格を語る気もないが、俺。
基本的には、アレが駄目ならコレにして、
コレが駄目ならソレで行こうって具合に、
直感的に素早く思考や物事を切り替えて決める。

ところが、
流石になのか何なのか、10年以上一緒に居た奴が消え、
予定してた旅のスタイルもベクトルもブッ飛んで、
どうしたモンだか、アイデアが纏まらなかった、俺。

こーゆー局面は人生の中で何度か訪れる。
選択しようにも、立っている岐路がまるで読めない状況。
スピードの生まれない時ってヤツだ。

そんな時は、立ち止まってみたり、後ろを振り返ってみたり、
そうでもなけりゃ誰かに相談してみたり、
悪魔と取り引きして楽に進んでみたり、
そーやってみるのが良かったりするんだろうがね。

でも、そんな時には、いつもダイスを転がしてきた、俺。
十字路で悪魔に出逢ったら、取り引きする前にブッ飛ばす。
道が決まらなくても、闇に突っ込みゃ道になる。

立ち止まってスピードを生み出せないなら、
SPEED SPECTERって名前が廃るってモンだ。
ダイスを転がして、考えるのは旅を始めてからでいい。

BOSTON TATTOO CONVENTIONへの参加だけを決め、
何が何処へ行くのか、旅を始める事にした。

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