人様に「趣味は何ですか?」と、問われたならば、
「グルグルさせる事です」って答えたいけど答えない、俺。
何某かの衝撃や困惑、障害に打ち当たったとしても、
その事態や期間を脱すれば過去として葬る事が出来る。
と、考えている人は多いが、実際に葬り去れはしない。
時間の連続性が作用する事で生命活動を行なっている中では、
過去の自分も現在の自分と共に生きているので、
何某かの事象や時間だけを葬り去る事は不可能となる。
しかし、封じ込める事や忘れ去る事は出来る。
「喉元過ぎれば何とやら」とよく言われるように、
渦中や最中でも無くなれば思考は次へと向かうもので、
全てが不可逆な進行を辿る中で留まり続けるのは困難で、
封印や忘却は余りにも自然に日常の中で行われるが、
ズレが起こるってのは、そんな理由だったりする。
自分の中では封をした事も、相手にとっては封印せざる事。
誰かにとっては忘れ難い何かも、誰かにとっては忘却の彼方。
意識の差異は関係性にズレを生じさせ望まぬ事態を起こす。
そしてまた、其の事態や期間を脱すれば同じ事を繰り返す。
人の世の問題の多くは、こうした繰り返しに欲が絡み、
差異が大きくなり過ぎて高い障壁に至って壊せないまま、
幾つもの分断を正義として確立していく最中に起こる。
ほら、こうして尤もらしい事を書いているが、
別にだから何だ?って話でしかない。
こうした思考の役に立たなさを日々の中で感じるのは、
これまた意識の差異が要因だろうかと考える、俺。
そうやってグルグルと思考を巡らせるのが、
趣味の一つだって説明するのは、メンドクセェ事です。
だから、人様に「趣味は何ですか?」って問われたら、
「ナンパです」って答えます、俺。